Facet5の用途 : チーム人材の最適化

企業にとって人材は最も大切な資源のひとつです。
仕事を遂行する上で、グループやチームの生産性は企業の業績に大きな影響をもたらします。
Facet5で分析されたチームメンバーの強みを生かすことによって、チームの生産性を大きく向上させることが可能です。

Facet5では、各チームメンバーの仕事の仕方とチーム内での合意の得方を分析し、チームにおける人材最適化のヒントを提示します。

1. 仕事の仕方

ボックスの大きさは、各メンバーが好む仕事の度合いを示しています。ボックスが大きいほど、その仕事を最初に行う傾向が強いと言えます。逆にボックスが小さいほど、その仕事の仕方を取ることが少ないと言えます。

業務とFacet5の要因の関係は以下のようになっています。

メンバー チームに貢献できる強み 弱みと見られるところ
Aさん
(提唱者)
合意を評価し、情熱を持って合意点を探します
理想を追い求めます
進んであらゆる案を考えます
大胆不敵です
行動が速く、必要な意思決定をします
非現実的
合意を確かめるというよりむしろ、傲慢になったり、しばしばでしゃばること
混乱させたり、事をより複雑にする傾向があること
Bさん
(企画家)
自信のある意思決定者です
複雑な人の問題で妨げられることはありません
自分の考えをすぐに述べます
一人で考えるタイプです
過激なアプローチにも適応します
議論しないこと
チームの課題ではなく自分の課題であると思うこと
自分の考えへの固執
Cさん
(スペシャ
リスト)
複雑な問題を注意深く分析します
独創的な発想をする人です
創造的です
柔らかい頭の持ち主です
慎重に吟味された分析をします
チームで仕事をすることには興味のないこと
人に関する問題を無視すること
難しくなったり困難な挑戦に対してはあきらめてしまうこと
Dさん
(スペシャ
リスト)
同上 同上
Eさん
(ファシリ
テーター)
進んで意見の一致を得ようとします
急進的な考えを率先して取り入れます
人の意見を支持します
熱心です
必ずしも直接関係のないことで大いに議論します
個人的な信念がないこと
不適切に介入すること
非実務的なこと

チームメンバー生来の仕事の仕方(Facet5の分析による)

このように、チームメンバーの強みの分析とチームで必要な業務とのマッチングをすることにより、各チームメンバーの強みを最大限に発揮したチーム作りができます。

2. 合意の得方と対立の解消

各人が問題にアプローチし、グループに貢献する方法は様々ですが、このことは又、仕事を進める際に意見の対立もあると言うことを意味しています。
人々が対立している場合のアプローチは「協調的なアプローチ」と「対抗意識のあるアプローチ」に大別されます。「協調的な人」は自分の考えを開示し、他の人も同じように振舞うと思っています。 一方、「対抗意識のある人」は考えを開示することに懐疑的です。協調的な人は意欲を示して譲歩しますが、対抗意識のある人は代償を求めます。協調的な人はオープンで素直です。対抗意識のある人は慎重でやや欺瞞的です。もうひとつ、広い意味での違いは、「ルールの遵守」に関連したものです。ある人は、明確なプロセスを適用し、ルールを参照しますが、ある人はルールに対して挑戦的で、それに拘束されることはありません。

協調的な人にとっては、方向は摩擦・衝突を減らすためのものであり、戦略は双方が勝つことを目指すためのものであり、戦術・方法は全てを開示することに基づいています。一方、対抗意識のある人にとっては、常に個人的な利益を求めており、常に勝者となる戦略を立て、そこに到達するために厳しい戦術も使います。ここでもまた、個人差の原則が出てきます。方向、目標、方法とFacet5の各要因との関係を下記に記します。

Facet5 要因 低スコア 高スコア
意志     方向 合意する 挑戦する
目標 衝突を避ける 支配し押し付ける
方法 引き伸ばす 議論する
外向性    方向 個人的 関りを持つ
目標 一人 参画
方法 個人的接触を避ける 友好的な面談
配慮 方向 自分の取り分は? 利益をどう分ける?
目標 個人的な利益 双方の利益
方法 取引し利益を確定する 手の内を見せ妥協する
自律性 方向 自由の余地を残す 論理的で目標意識高い
目標
方法
自由
自由気まま
順序と論理的な意識
規則にこだわる

Facet5では、チームメンバーが対立したり、意見の相違がある場合にどの様にして合意への到達方法・アプローチを予測します。各々のメンバーのアプローチを知ることによって、チームとして最善の合意を得ることができます。